新潟市西区の歯医者、歯科医|松田歯科医院の院長 松田拓己です。
【略歴】
平成2年 新潟大学歯学部卒業
平成2年~5年 新潟大学歯学部付属病院口腔外科勤務
平成5年~6年 長野赤十字病院口腔外科勤務
平成9年 新潟市西区小針にて松田歯科医院開業
新潟市で日本歯周病学会専門医・指導医の竹内泰子先生(スウェーデン・イエテボリ大学歯周病学科留学)のセミナーを歯科衛生士と一緒に受講する機会がありました。
北欧は予防の先進地域で、スウェーデンは特に歯周病研究で有名です。
竹内先生は30年以上前からスウェーデンのイェテボリ大学に何度も留学されています。
なので、最新の歯周病治療に関する理論と治療方法を学んでおられるそうです。
竹内先生のご講演では予防先進国スウェーデンの情報をわかりやすく解説していただきました。
有意義な講義を受講できた嬉しさと教えていただいた知識について歯科衛生士のSさんが話してくれました。
「まず北欧の歯科事情がいかに進んでいるか教えていただいて、日本との差が大きいのにショックを受けました。
日本では8割以上の大人が歯周病と言われていますが、スウェーデンの大人で歯周病になっている人の割合は2割以下だそうです!
でも、歯の治療が必要だと分かっていても、日本人にとって歯科医院はできれば近寄りたくない場所ですよね。
特に、痛くもなくて腫れてもいないのなら、なおさらです。
なので、定期健診を患者さんに続けてもらうのは難問だと思われます。
今回の歯周病セミナーでは、どうして定期健診を中断されてしまう理由、予防がなぜ必要か納得していただく説明、通いたくなるクリニックになる方法などを教えていただきました。
中でも、定期健診を成功させるコツは、また同じ歯科衛生士に担当して欲しいと患者さんに感じていただくこと、というお話が胸に刺さりました。
また診て欲しいと思っていただくためには、インフェクションコントロールがきちんと出来る歯科衛生士に成長するのが大切です。
インフェクションコントロールを日本語に直すと、感染制御になります。
ただ、感染制御だと消毒や滅菌と紛らわしくなりますので、あえて英語を使われているそうです。
お口の定期健診で行うインフェクションコントロールは、悪玉菌が増えてむし歯や歯周病が引き起こされるのを防ぐのが目的になります。
歯周病の原因となる悪玉菌はバイオフィルムの中で増えること、その結果、歯の周りの歯ぐきに炎症が起きて、深く進行すると歯を支える骨が溶かされることを学びました。
歯科衛生士として患者さんのお口の健康を守るために、悪玉菌の温床となるバイオフィルム(細菌の塊)を取り除くのが大切だと理解していただく必要があります。
そのために、放っておくと病気の原因になるバイオフィルムを定期的にクリーニングしよう、と患者さん自身が積極的に行動して下さるような説明が重要です。
さらにセミナーでは、バイオフィルムを効果的に除去するために、効果的な器具・機械を紹介していただきました。
松田歯科医院で使用しているエアフローや、超音波スケーラーを有効に使いこなせる歯科医衛生士になりたいです。
今回のセミナーを受けて、歯周病の成り立ちとメンテナンスの大切さを再認識できました。
また、自分が担当させていただく患者さんのお口の健康を守り続けたい、という新たな目標がみつかりました。
竹内先生を見習って最新の知識と技術を身に着けたいです。」
予防の先進国スウェーデンで得られた情報を教えていただける素晴らしいセミナーでした。
おかげさまで、松田歯科医院の歯科衛生士もモチベーションが上がったようで、竹内先生には大変感謝しております。
歯科医師 松田拓己
(新潟市西区の歯医者、歯科医|松田歯科医院 院長)